過失割合・過失相殺とは?
●過失相殺とは
交通事故は意図的に発生することは稀で、一方あるいは両方の不注意が原因で発生することがほとんどです。
この「不注意」のことを「過失」と言い、被害者側の「過失」の大きさを考慮して、被害者から加害者への損害賠償請求額が縮減されることを「過失相殺」と言います。
●過失割合とは
交通事故が発生した場合の、一方当事者と他方当事者の過失の割合を過失割合と言います。
例えば、一方当事者と他方当事者の間の過失割合は、20:80や30:70のように表現されます。
そして、交通事故が発生する場合、大抵は双方ともに何らかの過失がある場合が多いため、0:100のようになる事は稀です。
そして、相手方に請求できる損害賠償額は、この過失割合によってきます。
例えば、自己の過失割合が20%、相手方の過失割合が80%の20:80の場合、自己が被った損害の額が100万円であるとしても、「100万円×(100%-20%)」という計算になり、80万円分しか請求できないことになります。
このように自らにも過失が存在する結果、請求可能額が減額されることを、過失相殺と言います。
上記の例から分かりますように、自己の過失割合が大きければ大きいほど請求可能額が減額されることになります。
過失割合は、過去の裁判例を基準に算定されます。
もちろん過去の裁判例における交通事故の態様と、目下の交通事故の態様は全く同じであるとは限りませんので、あくまでも過去の裁判例は算定の基準となるに過ぎず、目下の交通事故における事情を反映しながら、実際の過失割合が算定されることになります。
過去の裁判例を元にした算定の基準を知る書籍として、通称「青い本」と呼ばれる「交通事故損害額算定基準」と通称「赤い本」と呼ばれる「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」があります。
いずれも日弁連交通事故相談センターにて発行されているものです。
大久保総合法律事務所は、交通事故案件を多数取り扱っており、被害者の代理人として保険会社や加害者との示談交渉・調停・ADRや訴訟事件を数多く手掛けています。
被害者の権利が正当に実現されるよう、迅速に対応することを心がけています。
交通事故でお困りのことがございましたら大久保総合法律事務所までご相談ください。